【英検1級/当日作戦編】二次試験の流れと私のスピーチ内容を紹介

この記事では英検1級の二次試験における全体の流れと私が実際にしたスピーチの内容を紹介します。

当日の会場の様子や私の思考プロセスも書いていきますので、参考にしてもらえると嬉しいです。

KEI

私自身、英検の面接自体が初めてだったので少し戸惑うこともありました。少しでも皆様のイメージトレーニングになるような記事を書きたいと思います!

目次

全体の流れ

まずは全体の流れを押さえておきましょう。

時間としては短いですが、脳をフル回転させる必要のある濃密な10分間です。

簡単な自己紹介(1分間)
スピーチの準備(1分間)
ショートスピーチ(2分間)
質疑応答(4分間)

ここまでは参考書に載っている内容。ここからは当日の会場の様子など、私の体験談ベースで書いていきます。

面接開始までの流れと会場の様子

入口で電子機器は電源オフに

私の二次試験の会場は近くの高校でした。

受験票の開始時刻の約20分前に会場入りしました。

まず、入口で受付を済ませ、そこで電子機器の電源を切って専用の袋に入れるように指示されます。袋には紐が付いていて首から下げられるようになっています。

この袋と紐が受験生である目印となるようです。

紙媒体の教材を持っていこう

控え室は階段状の大教室でした。

先着順に着席し、机の上に置かれたマークシートに氏名や受験番号等を記入します。

このマークシートが試験官の使う評価シートも兼ねているようで、試験官のコメント欄などもありました。

私の会場では15分ごとに係の人が来て先着順に3名ずつ別室に呼ばれていく形式でした。(私は来るタイミングが悪かったのか1時間以上待ちましたが、もっと早く呼ばれる人もいると思います)

周囲を見渡すと、皆さんさすがに緊張の面持ちで参考書やノートの最終確認をされていました。

この時点でスマホやタブレット等は使えないので、紙媒体の教材を持っていきましょう。

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私は試験直前の勉強が苦手なタイプなので、特に何もせずに周りの人の様子を眺めていました。

教室前の廊下でまた待機

1時間以上待ってようやく私の番が回ってきました。

前後の人たちと一緒に荷物をまとめて別の教室まで連れて行かれます。法廷に連行される囚人になったような気分です。

さあ、面接!と思ったら、教室前の廊下でさらに5分ほど待機

中では前の人の面接がまだ続いているようです。

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この待ち時間は私もさすがに緊張してきて脳内でイメトレをしていました。

自分から挨拶しよう

前の人の面接が終わっていよいよ自分の番。

タイムキーパー役の大学生ぐらいの男性が教室から出てきて記入しておいたマークシートを手渡します。

教室に入ると、試験官は日本人女性1名とネイティブ男性1名という2名体制でした。

私が意識的にやったことは、こちらから先にHi! Good morning! と挨拶すること

挨拶は全ての会話の基本なので、元気に挨拶することで場の雰囲気も良くなります。

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すごく単純ですが、元気良く挨拶することで緊張もほぐれますよ。

実際の面接の内容と私の思考プロセス

まずは簡単な自己紹介

入室して着席すると、試験官の方がフルネームを名乗りました。

「簡単にあなたのことを教えてください」と言われたので「◯◯といいます。会社員をしていて空港で働いています。グローバルな環境なので仕事は楽しいです」と答えました。

次に趣味について聞かれ、「基本的にはスキーやキャンプなどのアウトドアが好きですが、最近はこの試験のため部屋で勉強することが多いです」としました。

最後に試験官の方から「マスクをしていますが私たちの声はしっかり聞こえますか?」と聞かれたので、「大丈夫です。クリアに聞こえます」と返しました。

ショートスピーチ:芸術は国際理解を深めるのに役に立つか?

1分程度の会話を終えると「それでは試験を始めます。机の上の紙を裏返してください」と言われるので、1分間の準備時間のスタートです。

二次試験ではこの1分間でいかに自分の得意なトピックを選べるか、いかに考えを整理できるかがカギです。

メモを取ることはできないので、すべて頭の中で考える必要があります。

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個人的にはこの紙をめくる時が一番緊張しました。

私の思考プロセス

トピック選び
ざっと全体に目を通す。一つ目のトピックのArt, Internationalというキーワードが目に入る。アートやデザインには興味があるし肯定的な立場で話せそう。これで行けるか?他にもざっと目を通すがやっぱり一つ目が良さそう。これで行こう。ここまで約15秒。

選んだトピック文は “Agree or disagree: The art is a good way to improve international understanding?

アイデア構築
立場はAgree。それはすぐに決まる。理由は企業と個人の2つの観点から考えよう。
まず企業。空港のターミナルで日本の漫画家とコラボした作品の展示があったな。これを海外のアーティストとコラボしたことにしよう(作り話)。
次に個人。大学時代に芸術関連の授業取っていてよく美術館に行ったな(これは実話)。そうした作品から海外の歴史や生活様式を学んだことを話そう。

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一つ目のトピックを選べたのはラッキーでした。
本番で迷ってしまわないように自分なりの選ぶ基準を決めておくと良いと思います。私の場合は、国際政治/環境/芸術→優先的に選ぶ、医療/人権→絶対捨てる、と決めていました。そのため、他のトピックで死刑制度や安楽死に関するものもありましたが、文章は一切読まずに捨てることができました。

私のスピーチ(要約)

芸術が国際理解を深めるのに役立つかは大いに議論のあるところです。もちろん、この件については様々な意見がありますが、私は芸術は国際理解を深めるのに役立つと考えます。

まず企業の視点から考えてみると、芸術は国際理解を深めるのに貢献しています。例えば、私の働く空港では最近海外のアーティストとコラボし、その作品をターミナル内に展示しています。旅客は旅の合間にそうした海外のアートを目にすることで海外の文化に触れることができます。

次に個人の視点から考えてみても、芸術は国際理解を深めるのに大いに役立つと思います。実際、私は大学時代に芸術関連の授業を取っており、美術館にもよく行きました。そこで触れた作品、例えばフランスの印象派の絵画によって、私は当時のフランスの歴史や生活様式を知ることができました。

以上より、私は芸術は国際理解を深めるのに役立つと考えます。

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2分過ぎた時点でタイマーが鳴ると思っていたら何も鳴らなかったので、結論を言った後もだらだらと話し続けてしまいました。それで減点対象だったのかなと思っています。

スピーチの後はそのまま質疑応答のセッションへと移ります。

質問の数は人によって違うようですが、全体の時間は4分と決まっているので、こちらの回答のボリュームによって質問の数が変わるのだと思います。

私は以下の3つの質問に回答しました。

Q&A1:学生の美術館入場無償化(Free Admission)についてどう思うか?

シンプルに「良い制度だと思う」と回答しました。

実際に私も学生の時にそうした制度を使って美術館に行ったことがあるし、基本的に学生はお金がないので、そうした学生に機会を与えることは素晴らしいと思う、としました。

Q&A2:一つ目の理由で挙げた例についてもう少し詳しく教えてほしい

この部分は話しているときから、深掘りされるだろうなと思っていました。

完全な作り話ですが、「うちの空港ではバンコク在住のアーティストとコラボしていて、タイの寺院や食文化といったカルチャーをテーマとした映像コンテンツをターミナルで流している」と話しました。

ネイティブ男性がUm..interesting. と言ってくれたので上手く切り抜けたと思いました。

Q&A3:あなたはどのような種類のメディアが国際理解を深めるのにもっとも効果的だと思うか?

映画だと思うと回答しました。

他の芸術と比べて、より視覚的に海外の文化に触れられると言う点で映画は優れている、と述べました。

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面接を終えて教室を出たときに、「これは受かった」と感じました。点数は見当もつきませんでしたが、試験官としっかりコミュニケーションを取れた手応えがあったので落ちることはないだろうと思いました。

面接を終えて私なりのアドバイス

結果は以下の通り。

スピーチは時間配分に失敗したけど、質疑応答は上手くできたという手応え通りのスコアでした。

私の二次試験の得点

私なりのアドバイスとしては以下の3つを挙げたいです。

英検1級二次面接のポイント
  1. モデルスピーチの暗唱ではなく自分の言葉で表現する
  2. 試験官とのコミュニケーションを大切にする(挨拶、視線、うなずき、相槌など)
  3. 一般論ではなく自分の体験に基づいた話をする

特に3つ目は英検1級の二次試験のコツだと思います。

一次のライティングであれば、より客観的で説得力のあるエッセイが評価されるので、個人的な経験をもとに論理を展開するのは好ましくないとされています。

ただ、それは30分かけて書き上げるライティングでの話。

準備時間が1分しかない二次のスピーチでは一般論だけで論理を展開するのは相当難しいです。

なので、なるべく早く具体例に入りましょう

それが個人の経験に基づくものであれば、話しやすいし話を膨らませやすいです。

私がinteraction で満点を取れたのは個人の経験ベースで話せたからだと思っています。(個人の経験であれば作り話をしてもバレない)

まとめ

以上、二次面接を振り返りつつ、私なりのアドバイスを書いてみました。

長くなってしまいましたが、出来るだけ細かく当日の流れと私の思考プロセスを書いてみたつもりです。

この記事が少しでも皆さんの二次試験対策に役立てば幸いです。

KEI

私は二次試験対策が英検の勉強なかで一番苦労しました。正解がないためいくら練習しても不安が大きくなるばかりでした。
誰もが二次試験前はナーバスになると思います。それでも練習したことは決して無駄にならないので頑張りましょう。

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英語・デザインについてのちょっと気になる情報を発信
▶︎空港で働く20代後半のサラリーマン
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▶︎普段はインドアですが突如アウトドア人間にもなります。スキー・サーフィン・自転車・キャンプが好き。

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