- 映画を使って楽しく英語を学びたい
- 映画「ラブ・アクチュアリー」の魅力を知りたい
- 冬のロンドンの幸せなクリスマスの雰囲気に浸りたい
今回は紹介するのは、2003年イギリスの傑作ラブコメ映画「ラブ・アクチュアリー」です。
クリスマスのロンドンを舞台として、様々なカップル・夫婦・親子の愛が描かれる、僕の大好きな作品です。
この記事では、僕が本映画の魅力をお伝えしつつ、お気に入りのシーンから実際の英会話で使えるフレーズを紹介していきます。
みなさんがこの映画で楽しく英語を学ぶ参考になれば嬉しいです!

僕は大学生のときにこの映画を見てどハマり。たぶん20回ぐらいは見ています。笑



よく20回も見たね。笑
でもそれも理解できるぐらい素敵な映画だと思う!




映画「ラブ・アクチュアリー」とは
ラブコメの名手 リチャード・カーティス監督デビュー作
監督を務めるのはイギリス・ラブコメ映画の巨匠リチャード・カーティス。
脚本を担当した「ノッティングヒルの恋人」「ブリジット・ジョーンズの日記」からもロンドンを舞台とした都会的な雰囲気のロマンティンク・コメディが得意なことが伺えますね。(いずれもヒュー・グラントが酷使されます笑)
2013年に公開された引退作「アバウト・タイム〜愛おしい時間について」も素敵な映画となっていますので、いつかこのブログでも紹介したいなと思っています。



いずれの作品も難解なテーマではないので批評家からは賛否あるようですが、僕はシンプルでハッピーな人間愛を描くカーティス監督作が大好きです。
本作のあらすじ
舞台はクリスマスを間近に控えたロンドン。
愛に華やぐ街のなか、男女19人の恋模様を英国ユーモア溢れる会話&温かく切ないエピソードで巧みに描く。
秘書に恋した英国首相、愛する家族がいるのに部下に誘惑されちゃう社長、息子の片想いを応援する父親、言葉の通じない女性に惹かれるミステリー作家、など個性豊かなキャラクターの境遇はみんなばらばら。
でも、幸せなクリスマスを願っているのは全員が同じ。
身近なところにある「Love」の大切さを優しく教えてくれる素敵な作品。



登場人物がやたら多くて名前が覚えられない!という点も何度も見ること前提の英語学習にはぴったりです。笑
映画「ラブ・アクチュアリー」の魅力


魅力1:クリスマスの幸せな雰囲気に浸れるストーリー
この映画、とにかく雰囲気の良さがたまらないです。
「華やかなロンドンの街」と「クリスマスに浮かれる人々の心情」が絶妙にマッチ。
2時間たっぷりとハッピーな英国クリスマスの雰囲気に浸ることができます。
ちょっと切ないビターエンドもあるのですが、全てのエピソードが人への愛に満ちた優しい眼差しで描かれているところが大好きです。
魅力2:感情を揺さぶる音楽
クリスマス映画の出来を左右するといっても過言ではない音楽。
「ラブ・アクチュアリー」は音楽の力を最大限に活かして場面を巧みにコントロールします。
美しく繊細なピアノテーマで見るものの心を揺さぶったかと思うと、イリギスが生んだ数々の名曲ポップスで強引なまでにクリスマスムードを盛り上げます。
終盤、超定番クリスマスソングの力技で、物語を一気にクライマックスにもっていくのですが、その演出は何度見てもワクワクします。
魅力3:洗練されたインテリアと美しいロンドンの街並み


僕はどんな映画を見るときも、インテリアや色の使い方に注目するのですが、「ラブ・アクチュアリー」のデザインセンスは最高です。
20年近く前の映画であることを全く感じさせない、モダンで温かみのあるインテリアを存分に楽しむことができます。
個人的には、リーアム・ニーソン演じるダニエルの白を基調としたシンプルなお部屋が好きですね。
また、冬のロンドンの街並みがひんやりとした空気感で描かれていることも、室内のぬくもりも際立たせるアクセントになっています。



映画には制作者のセンス・こだわりが全部詰まっています。
ただ見るだけでなく、作った人の思いも感じられるようになりたいと思っています!
おすすめ英会話シーン3選
大好きな映画なので前置きが長くなりましたが、ここからは僕のお気に入りのシーンから、日常生活でも役立ちそうな英会話表現をピックアップして解説します。
映画のシーンから英語を学ぶことで、その表現の微妙なニュアンスも掴みやすくなりますよ。
できればこの後実際に映画を見て、文字だけではなく、声のトーンや表情・ジェスチャーなどにも注目してみてくださいね!
「お世話好きな会社経営者ハリー」と「同僚男性に片想い中の会社員サラ」
まずはハリーとサラのオフィスでの会話から。
面倒見の良い経営者であるハリーは、部下たちの恋に首を突っ込まずにはいられません。



Tell me exactly how long it is that you’ve been working here.
君はここで働いて何年になるんだね?



Um… Two years, seven months, three days, I suppose, what, two hours?
えーっと、2年と…7ヶ月と…3日と2時間です。



And how long have you been in love with Karl, our enigmatic chief designer?
なら、うちのミステリアスなデザイナーのカールに恋して何年?



Um… Two years, seven months, three days, I suppose, an hour and 30 minutes.
あー、2年と…7ヶ月と…3日と1時間半…。



…Do you think everybody knows!?
…みんな知ってるんですか!?



Yes, I just thought that maybe the time had come to do something about it.
知ってる。そろそろ何か行動を起こす時がきたと思うんだがね。
ハリーはこの後「クリスマスなんだから」という適当な理由でサラをけしかけますが、サラも満更でもない様子です。笑
この会話で注目したいのが、ハリーがサラにしている2回の質問。
どちらも「How long」を使った期間の長さを聞く質問ですが、1回目の質問は間接疑問文の形になっていることに注目しましょう。
疑問文が他の文中に組み込まれることで間接疑問文となり、疑問詞以下が平叙文と同じ語順になるというやつですね。
1回目:Tell me exactly how long it is that you’ve been working here. →間接疑問文
2回目:And how long have you been in love with Karl, our enigmatic chief designer? →通常の疑問文
間接疑問文と聞くと難しく感じるかもしれませんが、慣れてしまうと決して難しくはないので、自分でも使えるようになりましょう!



僕は疑問文の語順を文法的に考えてしまうと今だに混乱します、、。
最低限の文法知識を学んだ後は、実践で使いながら感覚的に覚えるのがおすすめです。
「義理の息子との接し方に悩む父ダニエル」と「クラスの女の子への恋に悩む息子サム」
次はダニエルとサムの義理の親子の会話から。
若くして妻を亡くし悲しみにくれるダニエル。
しかも、血の繋がりのない義理の息子サムは塞ぎ込んでしまって、部屋から一歩も出てきません。
どうやって慰めればよいのか分からず途方に暮れるダニエルは思い切ってサムに問いかけます。



What’s the problem, Sam? Is it just Mum or is it something else? Maybe…school? Are you being bullied? Or is it something worse? Can you give me any clues at all?
サム、何を悩んでるんだい? ママのこと? それとも何か別のこと? 学校でいじめられてるとか? それとももっと悪いこと?
何か手がかりをくれないかな?



You really want to know?
本当に知りたい?



I really want to know.
本当に知りたい。



Even though you won’t be able to do anything to help?
たとえ何も助けられないとしても?



Even if that’s the case, yeah.
ああ、それでも知りたい。



Okay, well, the truth is, actually, I’m in love.
I know I should be thinking about Mum all the time, and I am, but the truth is I’m in love, and I was before she died, and there’s nothing I can do about it.
分かった、じゃあ言うけど、実はいま恋してるんだ。
もちろんママのことは悲しいけど、僕は恋をしていて、それはママが亡くなる前からなんだ。



Are’t you a bit young to be in love?
恋はまだ早すぎないか?笑



No.
本気だよ。



Oh, well, okay, right. Well, I mean, I’m a little relieved.
そうだな。でもちょっと安心したよ。



…Why?
…どうして?



Well, because I thought it would be something worse!
だって、もっと悪いことかと思ってたんだ。



Worse than the total agony of being in love?
片想いよりもつらいこと?



…No, you’re right. Yeah, total agony.
…いや、そうだな。片想いはつらい。
母親の死のショックで閉じこもっていると思われていたサムは、実はクラスの女の子への片思いに悩んでいました。
義理の父としては少しほっとするダニエルですが、小学生のサムにとっては人生最大の一大事。
この会話をきっかけに、ダニエルとサムの二人三脚で全力のアプローチ作戦が始まります。笑
ここでのポイントは「even though」と「even if」の使い分け。
ともに「たとえ〜でも」という訳になりますが、ニュアンスには明確な違いがあります。
- even though:後に続くのは「現実」の内容
- even if:後に続くのは「仮定」の内容
この場面ではサムは「even though」、ダニエルは「even if」を使っているところからふたりの状況の捉え方の違いが見て取れます。
サム:Even though you won’t be able to do anything to help?(たとえ何も助けられないとしても?=現実)
ダニエル:Even if that’s the case, yeah. (たとえそうだとしても知りたい。=仮定)
つまり、ダニエルが助けになれないであろうことを、サムは「現実」として捉えて諦めているのに対して、ダニエルはあくまでも「仮定」の話として捉えて何とか力になりたいと思っているというわけです。
ちょっとややこしいですが、よく使う表現なので意識してチェックしてみましょう!
出会うたびに意識することで少しずつニュアンスが掴めるようになってきますよ。



もともと大好きなシーンでしたが、英文法的にもエッセンスがつまったシーンだったのでびっくりしました。
「親友の妻に惚れちゃった男マーク」と「惚れられているのに嫌われていると思っている親友の妻ジュリエット」
最後は本作品で最も切ないエピソードであるマークとジュリエットの会話からです。
親友の奥さんジュリエットに結婚式で一目惚れしてしまったマークは、罪悪感ゆえにまともにジュリエットと会話することができません。
一方、嫌われていると思って悩むジュリエットは、仲良くなりたいという気持ちをマークに伝えることにします。



Mark, can I say something?
マーク、ちょっと言ってもいい?



Yeah.
いいよ。



I know you’re Peter’s best friend. And… I know you’ve never particularly warmed to me. We’ve never got friendly, but I just wanted to say I hope that can change. I’m nice. I really am, apart from my terrible taste in pie. And it would be great if we could be friends.
あなたはピーター(夫)の親友で…なのに私にはあまり打ち解けてくれない。今はそうじゃなくても、私はもっと仲良くなりたいと思ってるの。私ってひどい味のパイは買うけど悪い人間じゃないのよ。だから…お友達になりたいの。



Absolutely. Absolutely.
もちろん。 もちろんさ。



…Great.
よかった。
あってはいけない恋愛感情に苦しむマークと、心から友達になりたいと思っているジュリエット。
見ているだけで胸が苦しくなりますね〜。
そんな場面での注目フレーズは、仮定法を使った丁寧な依頼である「it would be great if~」です。
ここで仮定法が使われることによって、ジュリエットの「今はまだ仲良くないかもしれないけど、今後友達になれると嬉しい」という心情が汲み取れますね。
仮定法を使った許可を求める表現は「フレンズ」のシーズン1第1話でも取り上げています。
よければ、こちらの記事も参考にしてみてください!





マークの一連の行動には賛否両論あるみたいですが、僕としては好きになった以上は仕方ないよな〜と思ってしまいます。みなさんはどうでしょうか?
まとめ
いかがでしたか?
映画「ラブ・アクチュアリー」の魅力と日常会話で役立つフレーズを3つ紹介しました。
2時間たっぷりと幸せな気分でブリティッシュアクセントの英語を学べるので、本当に英語学習にはぴったりの映画だと思います!
本当におすすめの映画ですので、まだ見たことがないという方はぜひ!
- クリスマスの幸せな雰囲気に浸れるストーリー
- 感情を揺さぶる音楽
- 洗練されたインテリアと美しいロンドンの街並み
- 間接疑問文の語順
- 「even though」と「even if」の使い分け
- 仮定法を使った丁寧な依頼表現



最後まで読んでいただきありがとうございました!
まだ2022年1月ですが、もうクリスマスが待ち遠しくなってきました♪
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