英検1級の二次試験に挑戦された皆さま、お疲れ様でした。
試験の手ごたえはそれぞれかと思いますが、まずは厳しい一次試験を突破して、逃げずに二次試験に立ち向かった自分を褒めてあげてください。
私自身、二次試験後はとても不安だったので、その時の気持ちを思い出しながら、その不安を和らげられるような記事を書きたいと思います。
私は二次試験直後は自信がありましたが、時間が経つにつれ不安な気持ちが増していき、結果発表前は気が気でありませんでした。
「絶対落ちた、、と思ったら受かってた」が意外と多い英検1級二次試験
SNSで他の英検1級受験者の方を見てると、「絶対落ちたと思ったのに実際は受かっていた」というケースが驚くほど多いです。
私が英検1級受験者25名にとったアンケートでは、合格者のうちの半数が「落ちたと思った」と回答しています。(母数は少ないですが参考にはなると思います)
これにより、受験者側で想像している英検1級のレベルと実際の評価基準に差があることをが分かると思います。
落ちたと思っても、自分の意見を伝える姿勢を見せていれば合格点をもらえている可能性はあります。あまり悲観的になりすぎずに待ちましょう!
では、なぜそこにギャップが生じているのでしょうか?
なぜ受験者の予想と実際の結果にギャップがあるのか?
理由1:そもそも英検1級が求めるレベルを過大評価している
英検1級というのは、日本で最も受験者数の多い英語試験の最上位級であり、コツコツと英語学習を続けてきた人のみが辿り着ける場所です。
それゆえに、英検1級に対して「ネイティブに近いレベルの英語力が求められる試験」という認識を持っている方もいるのではないでしょうか。
しかし、英検1級で判定する英語力はあくまでもCEFR B2~C1レベルであり、最上位のC2レベル(ネイティブに近いレベルの熟達した言語学習者)を判定する試験ではありません。
CEFRとは?
(出典)BRITHISH COUNCIL
「外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR: Common European Framework of Reference for Languages)」は、言語の枠や国境を越えて、外国語の運用能力を同一の基準で測ることが出来る国際標準です。
ネイティブに近いレベルを求められると思っている受験者側と、あくまでもその1段下であるC1レベルを評価する面接官側。
そこに大きなギャップがあるのではないかと思います。
CESスコア満点の3400点近く取る方は実際にネイティブに近いレベルと言えますが、ボーダーの2630点ではそこまでのレベルは求められません。
私はある程度余裕を持って英検1級に合格できましたが、それでも流暢に話せるというレベルには程遠いですし、まだまだ練習が必要だと思っています。
理由2:参考書のモデルアンサーのレベルが高すぎる
もう一つの理由は、英検参考書1級二次試験用の参考書に掲載されているモデルアンサーのレベルが高すぎることにあると思っています。
私も植田一三先生の『英検1級 面接大特訓』を購入して準備しましたが、モデルアンサーの内容が高度過ぎて絶望したのをよく覚えています。
ただ実際には、参考書の回答例のようなことを言えなくても十分に合格が可能です。
試験当日に初見のトピックに対して、綺麗な構成と説得力のある内容でスピーチができれば、それこそ余裕でネイティブレベルです。(おそらく、参考書を書く側としてもその点は認識しつつも、出版物として誤った内容は書けないというジレンマがあるのかなと思っています)
そもそも、普通に考えて、賛否両論あるテーマについて準備時間1分で2分間の英語スピーチと質疑応答をするのはなかなかの無茶振りであることをお忘れなく。(日本語でもしんどくないですか?)
ちなみに、面接官の反応が薄くて不安になる方もいるようですが、面接官だって人間です。こちらがいくら緊張していようが、向こうからすると1日に何人もやってくる受験者の1人でしかないわけです。たとえ塩対応であってもあまり気にしないようにしましょう。
それでも上手くできなかった方へ
それでもやっぱり上手くできなかったという方もいるかと思います。
当日の緊張感やその日の体調、トピックとの相性など様々な理由がありますよね。
ここで忘れないでいただきたいのは、英検1級の二次試験を受けている時点で、すでにリーディング・ライティング・ライティングの3技能で英検1級レベルの実力が身に付いているということです。
特に一次試験のライティングが書けている時点で、二次試験合格のために必要な思考力・表現力のベースは十分に備わっていると言えます。
何か少しの工夫で結果は大きく変わるはずなので、諦めずに挑戦していただきたいなと思います。
以下の記事で私なりの練習法を書いたので、何か参考になる部分があれば嬉しいです。
まとめ
以上、この記事では自分が英検1級二次試験を受けたあとの気持ちを思い出して書いてみました。
少しでも英検1級二次試験の合否発表を待つ方々の励みになれば嬉しいです。
とはいえ、英検1級合格は英語学習におけるゴールではないので、さらなる高みを目指して一緒に頑張っていきましょう。
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