この記事では英検1級の語彙問題対策と私が取り組んだ学習法を紹介します。
英検1級は単語レベルの高さが最大の難関だと言われますが、語彙問題はしっかり対策することで確実に成果が出るパートです。
初めは知らない単語ばかりで絶望するかもしれませんが、基礎的な英検1級の語彙を身に付けることで、8割程度は安定して得点できるようになりますよ。

とはいえ、量が多くてどうやって勉強すれば良いか分からない、、という方に向けて私なりの単語学習のアプローチを書いていきたいと思います。
英検1級の英単語を覚えるメリット


単語学習の具体的な方法に入る前に、英検1級の英単語を覚えるメリットについて考えてみたいと思います。
「英検1級の単語はネイティブでも使わないものばかり」といった意見を目にすることがありますが、私はそれは大きな誤解だと思います。
確かに話し言葉ではあまり使わない堅い単語もありますが、少なくともニュースや洋書では高頻度で目にする単語ばかりです。
私が英検1級の単語学習を通して感じたメリットは主に以下の二つです。
リーディングのスコアが安定する
まず、英検1級一次試験の突破という観点から考えると、語彙問題対策をしっかりやることで間違いなくリーディングのスコアは安定します。
まず、言うまでもなく語彙力はリーディングの基礎なので、理解語彙が増えると自然と読解問題の正答率も上がっていきます。
また、リーディング41問中25問もある語彙問題で安定して8割以上取れるようになると、多少その後の読解問題で落としても大丈夫という心の余裕が生まれることも大きいと思います。



私は苦手な理系トピックの読解問題は正答率が落ちる傾向があったので、なるべく語彙問題で高得点を取れるように対策をしました。
ニュースや洋書で知らない単語が減り英語学習全体が加速する
個人的にはこれが英検1級の語彙対策をしっかりやってよかったと思える一番の理由です。
英検1級の語彙問題で25問中安定して22~24点ぐらい取れるようになると、一般的なニュース記事であればほぼ辞書なしで読むことが可能です。(それでも英文雑誌や洋書ではまだまだ知らない単語に遭遇しますが、、)
日常生活で必要なニュースチェックを英語でできるようになると、勉強という感覚なく英語に触れることができるので英語学習全体が効率化していきます。



英検1級の語彙は必ず役立つので頑張って対策しましょう!というお話でした。
複数のアプローチで単語を覚える
ここからは私の英単語学習の基本的な戦略について紹介します。
人によっては一つの単語帳に専念してボロボロになるまで何度も繰り返すという方もいらっしゃいますよね。
ですが、私はどちらかといえば複数のアプローチで単語を覚えるという方法をとっていました。
具体的に言うと、紙の単語帳をベースとしつつ、スマホアプリや問題集、ニュース記事の多読といった複数の教材を組み合わせて単語を覚えていきました。
- マンネリ化を防ぐ
- 隙間時間を有効活用できる
- 様々な文脈で単語に出会うことで記憶が定着しやすくなる
まず、飽きっぽい私は一つの単語帳だけではすぐに飽きてしまうので、マンネリ化を防ぐという意味で複数のアプローチを持っておくという方法は有効でした。
さらに、複数の方法を持っておくことで状況に応じて最適なツールを使い分けることが可能です。(例えば、家では単語帳、移動中は耳から音声で学習、電車の中ではスマホアプリなど)
こうして一つの単語でも様々な環境・文脈で出会うことで記憶に定着しやすくなります。



単語帳を何度も繰り返していると前後の文脈とセットで覚えてしまうってことってありませんか?私はそれが嫌で複数の教材を同時並行で使うようにしていました。
私が実際に使用した教材
英検1級でる順パス単
英検1級の単語帳の大定番 『英検1級でる順パス単』
単語が2100語、熟語が300語の合計2400語が収録されています。
残念ながらパス単を完全に覚えても英検1級の語彙を完全に網羅するには至らないのですが、バランスよく頻出単語が収録されているので、パス単語彙をしっかり覚えることで語彙問題で7~8割は安定して取れるようになります。
熟語に関してはなかなか覚えづらいですが、300語と数が限られているので、音声アプリも駆使して頑張って覚えましょう。
パス単の熟語300語があれば、熟語問題4問中3問は取れるようになると思います。
- 初めの3周ぐらいは例文も確認しながら丁寧に
- その後は1週間で1周できるペースで高回転を意識(本番までに20周ぐらいしました)
- 音声アプリが優秀なので移動時間はパス単を聞くのを習慣化する(特に熟語は耳から覚えました)
- 覚えていない単語にはチェックをつけていき10周しても覚えられない単語は紙に書き出して毎日確認
英検1級でた単
こちらも定番の英検1級単語の対策アプリ 『英検1級でた単』
英検1級の過去の試験で実際に「出た」単語を集めた素晴らしいコンセプトのアプリです。
1200円の有料アプリですが、膨大な単語データが収録されており、すべて音声付きということを考えると十分に価値があると思います。
4択のクイズ形式でパス単で覚えた単語を確認しつつ、パス単には収録されていない単語にも触れることができるので、パス単との相性は非常に良いです。
- パス単を7割ぐらい覚えた時点で導入
- パス単をベースとして使いつつ、気分転換としてでた単を使用
- スマホ一つで気軽にできるので電車移動中などの隙間時間にぴったり
英検1級語彙・イディオム問題500
英検1級の語彙問題だけを集めたシンプルな問題集です。
単語帳での学習を基本としつつ、実践形式に慣れるために定期的に使用していました。
問題を解いて単語を思い出そうとすることで、脳に別の刺激が入り、記憶が定着しやすくなる感じがありますね。
- 3ヶ月前、1ヶ月前、直前で合計3周
- 直前以外はあえて答えを読まないようにして純粋な実力のチェックに使用
NHK WORLD


最後に、個人的におすすめしたいのがニュース記事の多読による単語学習。
一般的なニュース記事には頻繁に英検1級語彙が使われるので、実際の使い方を学べると同時に、試験以外でも英検1級語彙が役立つことを実感することができます。
例えば、以下の短いニュース記事の中にも複数の英検1級レベルの単語が使われていることが分かります。
Putin agrees with Lukashenko to deploy tactical nuclear weapons in Belarus [March25,2023]
・nonproliferation:不拡散
・deplete:使い果たす
・assault:猛攻撃、暴行
・momentum:勢い、はずみ
・poised to ~ :〜する準備ができている
Japan plans to extend its own sanctions on N.Korea for 2 years [March25,2023]
・embargo:輸出入禁止
・ballistic:弾道の
・abduction:誘拐
・unaccounted:行方不明の
無料で読めるニュースメディアの中で私のおすすめはNHK WORLD(https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/news/)
高品質な記事が程よい長さでまとまっていて、かつ多くの記事に1分程度のビデオクリップがついているので、リスニングやシャドーイングの練習にもぴったりです。
さらに、英検1級のライティングやスピーキングでは社会的なトピックに対して自分の意見を述べることが求められるので、日頃から英語でニュースに触れておくことは、英作文と二次試験の対策において大きなアドバンテージになります。
BBCやCNNなどの海外メディアに挑戦されている方もいるかもしれませんが、英検1級対策という用途では国内ニュースメディアのほうが合っていると思います。(日本が抱える社会問題や国際社会での日本の果たすべき役割を問われることが多いため)
- 毎朝の日課としてできる限りニュース記事に目を通す
- 知らない単語はその場で調べる
まとめ
以上、私が取り組んだ英検1級語彙の学習法について紹介しました。
英検1級は英語での受信力を大きくアップさせることができるバランスの良い試験だと思います。
英検1級の語彙は実生活で役立たないなんてことは決してないので、気長にこつこつ取り組んでいきましょう。
この記事が少しでも皆さまの対策に役立てば嬉しいです。
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